カップルカウンセリングの効果
・カップル間のコミュニケーションが円滑になり「わかってもらえた」感が増える
・もう一度、関係をやり直してみようと決断できる時も
・離別を選んだとしてもお互いにここちよいやり取りができるように
・子どもへのこころのストレスを最小限にすることができる
・カップル間で問題が起きた時にどのように話し合いで解決していくのかスキルを身に着けられる
・カップル間で起きたトラウマを乗り越えることもできる
カップルカウンセリング事例
「妻から離婚を切り出され」60代男性
長年自分は仕事をがんばってきました。家族を支えてきました。それが自分の役割だと理解し精一杯やってきたつもりです。
でも定年まじかになり、離婚を切り出されたのです。「あんたは何もわかっていない」と。途方に暮れる中で、妻からカウンセリングにきてくれと言われ、最初は仕方なく行くことになりました。毎回傾聴の練習を行うことで、やっと妻がなにを考え、感じているかわかるようになりました。
今まで自分は感情をあえて表現せず押し込めてきました。そうするのが当たり前だと思ってきました。だから消化できなかったものが、日常の生活の中で怒りが妻に向き、ひどいことを言ったり、キレてしまうことが多くありました。
でもカウンセリングで自分の感情に気づくことの大切さ、それを相手に丁寧に伝えることができました。以前よりは、喧嘩や問題が減ってきた感じがします。
「子どもの不登校がきっかけで夫婦関係の修復」50代夫婦
この夫婦は息子が中学時代に不登校になったことがきっかけでカウンセリングを訪れました。初回の面談でお話を伺っていく中で、お子さん自身にはストレスな状況を乗り越えていく力がもうすでに十分あることがわかり、それより一番の課題は夫婦間がかなりつらい状況があることだと見立てをしました。両親がお互いにひどく怒鳴りあったり、ものを投げあう派手なケンカを繰り返しており、毎日子どもたちはこころが落ち着かない過酷な家庭状況に置かれていることがわかりました。そこで、子どものカウンセリングではなくて、カップルカウンセリングをおすすめしたところ、協力してお二人で取り組むことを決断してくださいました。
カウンセリングでは夫の不貞行為、風俗利用などにより妻のこころがひどく傷ついていることがわかってきました。相手の話をじっくりと聞き感情を聞き取れるぐらい深く聴く「傾聴の練習」を繰り返すなかで、大きな変化が起きました。夫が妻のこころの痛みを聞いて、繰り返す練習をしていた時に、あまりにも妻の苦しさをハートで深く感じることができたので、言葉に詰まってしまい、思わず夫の目から涙が流れてしまったのです。この瞬間に、妻は深く癒されました。「やっと私の本当の痛みをわかってくれた」と。このカップルは離婚せずそのまま結婚生活を続けていくことを決意し、子どももしばらくして自然に学校へ戻っていくことができるようになりました。
「夫の発達障がいによりコミュニケーショントラブル」40代夫婦
夫のアスペルガー症候群の傾向のために、長年のコミュニケーションでたくさんの傷つきを抱えてきた妻によってご一緒に来談されました。最初は夫は自分が「何も悪いことをしていない」「なにを言っているのかわからない」などと感じていて、妻の気持ちを思いやること、共感をしてみることなどにかなり難しさを感じていました。しかし、子どものために二人で少しでもよい家庭環境を作りたいという目標を作り、あきらめずがんばって取り組まれました。1年ほどかかりましたが、この夫婦は傾聴のほかにも「逆転のコミュニケーション法NHA」学んでいただくことで、かなり関係が改善されました。
心理教育をすることで、妻は夫の特性を理解し、個人的な攻撃としてとらず、根気強く説明をすることを学び、夫は言葉を放つ前に、この言葉が相手にどのような影響を与えるのかいったん考えるという訓練をすることにより、少しずつケンカが少なくなっていきました。その上に、お互いの短所に意識を向けてなんとか変えようとするのではなく、相手の良いところに自分の見方を変えるNHAを学んだことでご自分の気持ちの切り替えが以前よりは楽にできるようになりました。